配偶者との関係が良好だと貯蓄額が多いのは、「金銭感覚の一致」が要因 



明治安田生活福祉研究所が平成27年(2015年)9月に、全国の40歳~69歳の男女(10,351人)を対象にして、「セカンドライフの生活設計に関する調査」を実施しました。

この調査のひとつとして60代の男女を対象に、世帯の貯蓄額と配偶者に対する意識の関係を、調べる調査が実施されました。

その調査によると次のように、世帯の貯蓄額が多いほど、配偶者との関係が良好だったのです。

■配偶者との関係が良好(良好+まあ良好)と回答した方の割合
500万円未満→男性:55.7%、女性:51.7%
500万円以上2,000万円未満→男性:74.0%、女性:58.4%
2,000万円以上→男性:79.3%、女性:71.3%

また「ふだんの生活でできるだけ配偶者と一緒にいたい」、「生まれ変わるとしたらまた同じ人と結婚したい」、「配偶者と同じお墓に入りたい」のいずれの項目についても、世帯の貯蓄額が多いほど、数字が高かったのです。

明治安田生活福祉研究所は「貯蓄額が多いほど、配偶者に対する気持ちが前向きになっていることから、夫婦円満のためにはお金も大事」と結論付けております。

しかし「貯蓄額が多いから夫婦円満」なのではなく、「夫婦円満だから貯蓄額が多くなった」と考えた方が、正しいような気がするのです。

その理由としてアメリカの億万長者の特徴などについて紹介されている、となりの億万長者(著:トマス・J・スタンリー&ウィリアム・D・ダンコ、訳:斎藤聖美)という本に、次のように記載されていたからです。

『資産のある人は、次の三つの質問にイエスと答える率が高い。

1 あなたの両親は倹約家でしたか?
2 あなた自身は倹約家ですか?
3 あなたの妻はあなたより倹約家ですか?

この最後の質問は非常に重要だ。蓄財優等生の家庭では、妻が輪をかけた倹約家であることが多い』

『結婚相手が消費家だったら、一代で財をなすのは不可能だと思ったほうがいい。夫婦のどちらかでも金遣いが荒いようだったら資産は貯まらない。

夫婦で事業をしている場合には特にそうだ。消費の癖を直さずに資産を築くのはまず無理だろう』

『蓄財に関しては配偶者の存在も大きいことに、私たちはだいぶ前から気づいていた。倹約、消費、投資を配偶者がどう考えるかで、その家庭の資産状況は大きく変わってくる。

夫婦のヒモが堅いのは誰か。ノース家では夫婦ともに堅い。収入よりはるかに低い支出で生活し、二人で年間予算の作成にじっくりと時間をかける。

中古の自動車でも文句を言わない。毎年何にいくら使ったかをきちんと把握している。子供が公立の学校に通うことを恥とは思わない』

『まあまあの収入しかなくても、夫婦ともども締まり屋だったら、蓄財優等生になれる可能性は高い。

が、どちらか一方が消費家であればそれは難しい。夫婦の間で金銭感覚が違うとき、資産を築くのはなかなか困難だ』

以上のようになりますが、離婚に至った原因として、価値観の不一致がよく挙げられます。

逆に考えれば価値観の一致が多いと、配偶者との関係が良好になり、価値観のひとつとして金銭感覚があります。

この金銭感覚について、夫婦のどちらも倹約志向である場合、つまり価値観が一致している場合には、上記のようにお金が貯まっていくのです。

その一方で、夫婦のいずれかが消費志向、または夫婦のどちらも消費志向の場合には、収入が多かったとしても、お金は貯まっていきません。

このように価値観、特に金銭感覚が一致している夫婦は、配偶者との関係が良好になり、また夫婦で協力して倹約するので、お金が貯まりやすいと考えられるのです。
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  1. 2017/08/06(日) 20:50:30|
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2026年頃に「とりあえずビール」は、死語の世界へと旅立っていく



2017年7月29日の日本経済新聞を読んでいたら、キリン、缶チューハイ上方修正 販売10%増見込むと題した記事が掲載されておりましたが、一部を紹介すると次のようになります。

『キリンビールは2017年の缶チューハイの販売目標を6.1%増から10%増へ引き上げる。

6月の酒類の安売り規制でビール系飲料が値上がりして、低価格の缶チューハイの割安感が強まって購入が増えているため。

他のビール各社も夏場に向けて缶チューハイの大幅増産に踏み切るなど、ビール離れが加速している』

以上のようになりますが、この記事を読むとビール系飲料(ビール、発泡酒、第三のビール)は、売れなくなっているのに対して、缶チューハイは売り上げを伸ばしているとわかります。

またこのような現象が発生しているのは、2017年6月から実施された、安売り規制という政策が関係しているようです。

ところで政策といえば、2016年12月8日に自民・公明の両党から、2017年度の税制改正大綱が発表されました。

この中にはビール系飲料の酒税の一本化についての記載があり、話題になっております。

注:税制改正大綱に記載された内容は、国会などの審議を経て、法律に反映されますが、審議情況によっては税制改正大綱の通りにならない場合もあります。

具体的には約10年をかけて段階的に、ビール飲料に関する税額を、次のように一本化していくのです(税額が比較しやいように、350ミリリットル缶当たりに換算した時の税額で表示)。

■現在
ビール:77円、発泡酒:46.99円、第三のビール:28円

■2020年10月1日~
ビール:70円、発泡酒:46.99円、第三のビール:37.8円

■2023年10月1日~
ビール:63.35円、発泡酒:46.99円

注:この時点になると第三のビールは、発泡酒に吸収合併されるような形になり、ビール系飲料はビールと発泡酒の2区分になります。

■2026年10月1日~
ビール:54.25円、発泡酒:54.25円

このように税額が変わるだけでなく、ビールや発泡酒の定義も、次のように見直しされるようです。

【ビールの定義の見直し】
2018年4月1日から、麦芽比率要件を67%から50%に緩和し、また法定副原料の範囲に、果実や一定の香味料を追加します。

【発泡酒の定義の見直し】
2023年10月1日から、ホップを原料の一部として使用している商品や、苦味価や色度が一定以上の商品を追加します。

以上のようになりますが、要するに2026年10月1日から、ビール系飲料に関する税額は、350ミリリットル缶当たり「54.25円」に、一本化されるのです。

その一方で缶チューハイの税額の改正は、ビール系飲料のように複雑ではなく、現在は350ミリリットル缶当たり「28円」のものが、2026年10月1日から「35円」に変わります。

このように缶チューハイの税額も値上げされるのですが、ビール系飲料の「54.25円」よりもかなり安く、お得感があると思うのです。

そうなるとビール系飲料は売れなくなり、缶チューハイは売り上げを伸ばすという現象は、今後は更に加速していくと考えられます。

そして2026年頃になると、年々使われなくなっている「とりあえずビール」は、死語の世界へと旅立っていくかもしれません。
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  1. 2017/08/01(火) 20:58:46|
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